自社のホームページからの集客を今から始めようとしている方の中には、「SEO対策」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
本記事では、SEOについて初心者の方向けにわかりやすくSEOの基礎やメリットやデメリットを踏まえて解説します。
SEOとは?
SEOとは「Search Engine Optimization(サーチエンジン・オプティマイゼーション)」の略で「検索エンジン最適化」という意味で、検索エンジンを使ったマーケティング戦略の一つでもあります。
SEOは自社のページのアクセス数を増やすメリットがあり、代表的な検索エンジンであるGoogleやYahoo!などの自然検索結果で自社のページが上位に表示されることにより、サービスや商品を知らないユーザーがページを見て「サービスを購入する」「商品を購入する」「お問い合わせをする」といった成約につながる機会や可能性を創り出します。
SEOで最もクリック率が高いのは1位に表示されるページと言われており、3位までに表示されるページで約7割のユーザーを占めております。(下記参照)
Google検索での各検索順位における平均CTR(クリック率)の調査結果:2020年11月データ
平均CTR デスクトップ(PC) モバイル 1位 34.84% 31.71% 2位 16.45% 17.19% 3位 9.82% 11.03% 4位 6.62% 7.61% 5位 4.73% 5.53% 6位 3.50% 4.08% 7位 2.67% 3.05% 8位 2.10% 2.31% 9位 1.69% 1.78% 10位 1.41% 1.37% 11位 1.34% 1.09% 12位 1.41% 0.94% 13位 1.45% 0.96% 14位 1.43% 1.10% 15位 1.37% 1.40% 16位 1.27% 1.62% 17位 1.19% 1.79% 18位 1.09% 1.80% 19位 1.03% 1.75% 20位 0.96% 1.68% [データ参照元]Google Organic CTR History(International)- Advanced Web Ranking(2020年11月データ)
[データ数]デスクトップ(PC):934,667WEBサイト、8,060,201キーワード / モバイル:852,068WEBサイト、12,792,739キーワード
SEO対策は大きくわけて2つある
①内部対策
SEOの内部対策を簡潔に説明すると以下に分かれます。
・Googleにクロールされやすいサイト構造にすること
・作成した良質なコンテンツをGoogleから適切に評価されるサイト構造にすること
良質なコンテンツを作成しても、検索順位が上がらないといった悩みがある場合は、内部対策を施すだけで検索エンジンからの流入数を改善できる可能性があります。
他のページへアクセスしやすいサイト構造にする
2〜3クリック以内に全ページへアクセスできるようなサイト構造にしましょう。トップページから2〜3クリック以内に全ページへアクセスできるサイト構造はクローラビリティの向上が見込めます。
※クローラビリティ
クローラビリティとは簡単に言えば、クローラーがクロールしやすいようにする、つまりクローラーがサイト内を巡回しやすいようにすることです。 クローラビリティを向上させればそれだけクローラーがサイト内をうまく巡回してくれるということになるので、SEO対策にも繋がります。
XMLサイトマップを作成する
XMLサイトマップとは、サイト内の全体構造や記事、画像、動画、その他PDFといったコンテンツなどを検索エンジンに的確に理解してもらうためのファイルとなります。
XMLサイトマップ作成することでサイト内のコンテンツに対してクローラーに巡回に促すことが可能となります。
クローラーに適切にアプローチするXMLサイトマップですが自社内のサイトにサイトマップが必要かどうかの判断基準としてはGoogleのサーチコンソールのヘルプにて記載しています。
<XMLサイトマップの必要なケース>
・サイトのコンテンツ量が多い
・ページ内で関連記事を相互リンクしていない記事が多い(内部リンク)
・サイトを立ち上げたばかりで外部リンクが少ない
・画像や動画の量が多い
<XMLサイトマップが不要なケース>
・サイトのコンテンツ量が少ない
・ページ内で関連記事を相互リンクしている(内部リンク)
・画像や動画の量が少ない
パンくずリストの設定
パンくずリストとは、サイトの階層を設定するファイルとなります。設定するメリットは主に2つとなります。
・ユーザーに「サイトのどこにいるのか?」を伝える
・クローラーがサイトを巡回しやすくなる
パンくずリストの基本構成は下記のような構成となっておりサイトのカテゴリー構成を常に明確にする必要性があります。
【ホーム >カテゴリー名 >記事タイトル】
例えば当記事に関してのパンくずリストは下記となります。
【HOME>news >SEOってやっぱりやるべき?中小企業がSEOを行うメリット、デメリットを解説 中小企業が行うSEO対策とは?今すぐできるポイントを抑えて紹介】
もしこのパンくずリスト設定が
【HOME>会社概要>SEOってやっぱりやるべき?中小企業がSEOを行うメリット、デメリットを解説 中小企業が行うSEO対策とは?今すぐできるポイントを抑えて紹介】
といった場合、会社概要の階層下に記事があることとなりますのでユーザビリティが損なわれ、ページのアクセスが見込めず、クローラーも巡回しづらくなる可能性があります。
さらにサイトの規模が大きくなればなるほど、サイトの構造やコンテンツ設計が複雑になりパンくずリストの最適化が難しくなる傾向にあります。
パンくずリストは自社のページをカテゴリーで的確にわけることで、ユーザビリティ及びクローラーが巡回しやすくなるメリットがありますので、全てのページに設定することをオススメします。
カテゴリー分け
カテゴリー分けとは、同じテーマで作成したコンテンツは同一カテゴリーでまとめることとなります。
パンくずリストの設定でも触れましたが、もし当記事が会社概要の階層下に記事があった場合、ユーザーやGoogleクローラーに対して適切にアプローチできないためか混乱を招いてしまう恐れがあります。
異なるテーマの内容を同一カテゴリに分類することは、ユーザビリティを損なう可能性がありますので、長期的にSEOの観点からするとマイナスになります。
新規でコンテンツ作成の際には同じテーマで作成したコンテンツは同一カテゴリーでまとめ、異なるテーマを作成したコンテンツは関連性のあるカテゴリーにまとめましょう。
URLの正規化
URLの正規化とは、重複するページが存在する場合、検索エンジンにどのページを評価してもらうかという施策となります。
URLの正規化がされてないと、重複するページが検索エンジンに表示されてクローラーにコピーコンテンツをみなされてSEO上、不利に働くケースがあります。
主な対処法としては、301リダイレクトで転送するように設定する流れとなります。
発リンクを見直す
発リンクとは、
・自社サイト内のコンテンツ同士をつなげるリンク
・自社内のコンテンツから他社などの外部サイトに遷移する
のことを指します。
自社サイト内のコンテンツ同士をつなげるリンクに関して、通称「内部リンク」とも言います。同一のテーマで作成したコンテンツは、コンテンツ内に最適な形でリンクを入れることでSEOの効果が見込めます。特に内部リンクを設置することでクローラーがサイト内のコンテンツを回遊しやすくなるメリットがあり、コンテンツ同士の関連性によっては評価の向上が見込めます。
自社内のコンテンツから他社などの外部サイトに遷移することに関して、通称「外部リンク」とも言います。自社内のコンテンツに外部サイトのリンクをいれることを指します。同一のテーマで作成したコンテンツは、関連した「外部リンク」を入れたり、引用で外部サイトの内容をコンテンツ内に記事としたときに引用元として外部サイトのリンクを入れることがあります。
闇雲に「内部リンク」と「外部リンク」も数を増やすと質の低い発リンクとみなされてSEO的にマイナスになりかねないので、リンクを入れる際は記事の中に自然な形で入れることをオススメします。
②外部対策
SEOの外部対策を簡潔に説明すると以下に分かれます。
・被リンクを獲得すること
・サイテーションを表示すること
外部対策とは、他サイトから記事などが評価され紹介されるための対策となります。
SEOの内部対策はサイトの内部を整備するに対して、外部対策は広報要素が強いのが特徴です。
被リンクを獲得する
SEOの外部対策でも最も重要度の高いのが被リンクを獲得することとなります。外部のサイトから自社サイトのリンクを張ってもらう形となります。
被リンクの種類は他社サイトや、個人ブログなどから自社サイトのリンクを張られたもののみ有効となります。
TwitterやFacebookなどのSNSに張られたリンクはあまりSEO上は効果的ではありません。
Googleの公式サイトでも被リンクの重要性を公開してますので引用という形で紹介いたします。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。
引用元:Google|Google が掲げる 10 の事実
サイテーションを表示すること
サイテーションとは、主に「会社名(店舗名)、住所、電話番号、サービス名」を指します。
サイテーションは、他社からインターネット上で紹介される形となりますが、前項の被リンクと異なり、リンクがないテキストでもサイテーションと認識されます。
クローラーに認識されるのはテキストのみで、画像内に含まれていや言葉や動画内の会話の内容は対象外となります。
サイテーションは自社コンテンツを認知されることにプラスとなりますのでTwitterやFacebook、InstagramといったSNSでの炎上以外であれば大きなマイナス要素は特にありません。
知名度があがると自社の認知度も増え、結果的にSEOもプラスになることを期待できます。
SEO対策のメリット、デメリットは?
SEO対策のメリット
・売上に貢献
・広告費用がかからない
・自社サイトに導入しやすい
・質の高いユーザーを集客できる
SEO対策のデメリット
・導入しても即効性にかける
・検索エンジンのの上位表示に時間がかかる
・コンテンツ作成にコストがかかるケースがある
・キーワードによっては競合が多く、難易度が高くなる
SEO対策の注意事項
ここまでSEOについてまとめましたが、SEO対策を行う上で注意事項があります。Googleは検索結果のガイドラインを設けており、違反するとペナルティを受けて、検索結果に表示されなくなるケースがあります。
特に被リンクを獲得しようと、業者からリンクを購入して自社サイトを紹介してもらうといった例はガイドライン違反となり、検索結果に表示されなくなりかねないので気をつけましょう。
SEO対策 まとめ
SEO対策は専門的な難しい印象がありますが、今日からでもできるSEO対策(内部対策、外部対策)のメリット、デメリットを解説いたしました。いかがでしたでしょうか。
SEO対策は奥が深く、定期的にGoogleのアルゴリズムアップデートがありサイト上位表示が上下することもありますが基本的な考えとしては「ユーザーのニーズに応え、コンテンツを届けること」となります。
SEO対策をしているが中々うまくいかない…とお考えの方はキーワードの選定やコンテンツ設計、サイトの構造から見直してみてはいかがでしょうか。